鑑真の唐禅院?東大寺旧境内に わが国に仏教の戒律を伝えた唐の名僧・鑑真(687〜763年)が、戒律の普及や経典の講義などを行った「唐禅院」跡とみられる奈良時代の大型建物跡三棟分が、奈良市の東大寺旧境内から見つかった。 発掘したのは奈良県立橿原考古学研究所で、戒壇院北側の丘陵地から、掘っ立て柱建物跡二棟、東西3.6メートル、南北16.8メートル以上、東西6メートル、南北9メートル以上のものと、さらに南北5.4メートル以上で東西方向に延びる礎石建物跡一棟と塀の跡が見つかった。柱穴にあった地鎮祭用の奈良時代の高級焼き物「奈良三彩」の碗の破片などから年代を特定した。 「東大寺要録」などによると、唐禅院は755年、東大寺により戒壇院の北に建てられ、鑑真が759年に唐招提寺を創建するまで弟子と住んだ。 東野治之・奈良大教授(古代史)は「大規模な施設で、鑑真に対する国家の期待や待遇の厚さを反映している。歴史的な価値は計り知れない」と話している。 2002年1月16日 -讀賣新聞より- |