江戸期の職人が腕振るった装飾、明治修理で転用 補強部材に変身した渦巻き飾り 奈良・唐招提寺 奈良市の唐招提寺金堂(国宝)の解体修理で、明治の修理で取り除かれた装飾性のある飛貫木鼻(ひぬききばな)が、欠けた部材を補うために転用されていたことがわかった。4日まで、唐招提寺で公開されている解体修理現場で展示されている。 飛貫木鼻は、江戸期の修理で建物の装飾性を高めるために用いられていたもので、柱間を水平にを貫いた繋虹梁や頭貫の先端を渦巻きのように装飾。明治期の修理では、こうした装飾はすべて取り除かれている。 取り除かれた飛貫木鼻の一部が、飛檐(ひえん)垂木を乗せる木負の欠けた部分を補うために転用されており、今回の解体修理で見つかった。渦巻き模様が確認でき、装飾性を高めようとした江戸の修理をうかがい知ることができる。 現場では、小屋組や桔(はね)木、垂木などがほとんど取り除かれ、軒下の組み物の様子がよくわかる状況。軒下の邪鬼も姿を現し、建物の細部を見ることができる。 また、別の場所に転用されていた部材を用いて創建当初の屋根組みを再現、現在の三角形のトラス組みと並べて展示。鎌倉、江戸、明治の修理の様子がわかる瓦や野地板、垂木なども公開され、金堂修理の変遷がわかる。 2002年11月3日 -奈良新聞 朝刊より- |