二月堂の黒い円盤 すす払えば金ぴか観音像 奈良・東大寺 お水取り(修二会)で知られる奈良・東大寺二月堂内に懸けられていた真っ黒な円盤(直径1.5m)から、厚くこびりついたすすやほこりを払ったら、金めっきされた銅の観音像(高さ64cm)が見つかった。鏡の表面に仏像を固定した御正体(みしょうたい=懸け仏)と判明、銘文から徳川五代将軍綱吉の母の桂昌院が寄進したものとわかった。観音像は均整がとれており、二月堂の新名物になりそうだ。 御正体は二月堂内正面の天井下にあり、毎年3月の修二会で使われるたいまつや油の煙のすすが積もり、観音像を隠していた。美術院国宝修理所に今春、すす取りを頼んだところ、観音像が姿を現した。観音像は、装身具にメノウやサンゴ、真珠がちりばめられるなど豪華な作り。鏡はヒノキに銅板を張り、金めっきされていた。 鏡の背面には銘文があり、施主に桂昌院、願主に戦国時代に焼失した大仏殿再建(1709年)の立て役者、公慶上人の名前に加え、元禄12年(1699)年の紀年銘があった。 2002年11月21日 -朝日新聞 朝刊より- |