破損ひどく修復に49億円必要
 知恩院の国宝・御影堂


 浄土宗の総本山・知恩院(京都市東山区)が、国宝・御影堂(みえい)の破損状況を1年がかりで調査した結果が、このほどまとまった。屋根瓦などの破損が著しく「半解体修理の時期を迎えている」とし、修復の事業費概算として約49億円を示している。
 知恩院の委託で調査した建築研究協会(左京区)が21日、知恩院の文化財修復委員会に報告した。

 2002年9月から03年9月にかけ、建物各部を計測し、柱や床の沈下、ゆがみなどを調べたほか、屋根瓦の荷重試験などを行った。その結果、屋根を支える小屋組が骨組み部分でねじれ、変型していた。また屋根の丸瓦、平瓦とも表面が劣化して雨水が内部に浸透し、凍害による割れがみられたという。
 報告書ではそのうえで、主軸の木造部などは残して修理する場合の経費を概算。建物全体を覆う素屋根などの仮設工事に9億5000万円、本体屋根工事約10億7000万円、木工事約5億5000万円を含めた総事業費を、約48億9000万円とした。
 知恩院の文化財保存局は「この調査結果を土台に、今後は具体的な修復事業に向け、国や府と協議していきたい」としている。

 御影堂法然の御影を安置する知恩院最大の建築物で、奥行き35メートル、間口45メートル。1639年に再建され、2002年5月、三門と共に国宝に指定された。

                      2003年2月23日 -京都新聞 より-

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