本堂の壁はく落 文化財また損傷 奈良・新薬師寺 奈良市高畑町の新薬師寺(中田聖観貫主)で、本堂(国宝)の西側のしっくいの壁一面約10平方メートルにわたってはく落したことが10日、わかった。同寺によると、8日午前11時30分ごろ、音を立てて壁がはく落したのを寺の職員が気づいたという。 県内では、今月3日に桜井市初瀬の長谷寺で本堂(重文)の屋根が、倒れた樹木で損壊されているのが見つかっている。連絡を受けた県文化財保存課は相次ぐ文化財の損傷に頭を痛めており、倒木については近く、周辺環境の点検、整理を求める文書を出すことにしている。 本堂は、奈良時代に創建された入母屋造本瓦ぶき。内部には薬師如来座像(国宝)や日本最古の12神将(同)が安置されている。はく落したのは、本堂西側にある出入り口脇のしっくい壁二面のうち、左側の一面で、幅約2.6メートル、高さ約3.8メートルの壁全面に渡ってはがれ落ちた。 同寺は、平成2年から本堂や南門などの大規模解体修理をしており、本堂の壁面は平成7年にしっくいが塗り直された。県文化財保存課では「細かい亀裂が入っていたところに強風が吹きつけ、内部からはがれ落ちたのでは」と見ている。 中田貫主は「細かくはがれるのはよくあることだが、こんなことは初めて。はがれ落ちてしまったのでは仕方がない。関係機関とも協議して早く修理したい」と話している。 2003年3月11日 -奈良新聞 より- |