創建時の寺宝、一堂に 国宝5件含む151点 奈良・法隆寺 斑鳩町の法隆寺(大野玄妙管長)は19日、世界文化遺産登録10周年を記念して開く「法隆寺秘宝展」を報道関係者らに披露した。20日から同寺大宝蔵殿で一般公開する。 聖徳太子信仰を基盤として、創建当初から守り継がれてきた寺宝の数々を公開するもので、国宝5件、重要文化財42件を含む118件151点を展示。伝観勒僧正像(重要文化財)や乾漆阿弥陀三尊像(重要文化財)を平成6年の「国宝法隆寺展」以来10年ぶりに公開する。 また、京都市の染色家、吉岡幸雄さんが奈良時代の手法で復元した「四騎獅子狩文錦」を国宝の実物とともに展示。飛鳥、奈良時代から室町、江戸時代まで各時代ごとの宝物が時代ごとに紹介され、1400年もの間、変わらず信仰を集めてきた様子がうかがえる。 飛鳥時代では、四騎獅子狩文錦のほか、金堂天蓋(がい)に取り付けられていた天人と鳳凰(飛鳥時代、重文)を公開。天人は蓮弁の上で琵琶や竪笛などを持っている姿で、飛鳥時代特有の童子のような表情を浮かべている。 奈良時代では伝法堂に安置されている阿弥陀三尊像(重文)や木造観音菩薩立像(重文)、平安時代では聖徳太子の仏教習学の師、観勒の影像とされる伝観勒僧正像(木造、重文)などを展示。聖霊院の卒末呂(そまろ)王像(国宝、平安時代)持物の太刀や山背大兄王像(国宝、平安時代)持物の如意では、本物同様に造られている様子がわかる。 織田信長が寺を守るため境内での乱暴を禁じた「織田信長禁制」(重文)、豊臣秀吉朱印状などもあり、戦国時代にも法隆寺を守ろうとした武将の信仰心がうかがえる。 大野管長は「世界遺産として今の寺の姿があるのは寺を守ろうとした多くの人々のおかげ。シルクロードを経てきた仏教の流れや、それぞれの時代で寺を守り、次の世代に伝えていこうとした人々の姿を展示を通じて感じてもらえれば」と話している。 6月30日までの午前9時から午後4時まで。国宝・四駆獅子狩文錦は期間中の午後1時から同3時までしか見れない。拝観は大人500円、小学生250円。 2003年3月20日 -奈良新聞 より- |