唐招提寺本尊の台座 蓮弁、創建時96枚 江戸時代72枚に改造 唐招提寺(奈良市五条町)金堂の本尊、国宝・乾漆盧舎那仏坐像の台座を飾る蓮弁は、奈良時代の創建当初は現状より24枚多い96枚あったことが、美術院国宝修理所が進めている解体修理でわかった。「蓮華台の千花の上に座す」という盧舎那仏にふさわしい、華麗な姿が想像される。 八重蓮華座という型式の台座は高さ2メートル。うち一番上の蓮華部分は高さ0・85メートル、最大幅2・6メートルの逆円錐形で、修理前は蓮弁が1段に12枚ずつ、6段にわたり、計72枚がくぎで止められていた。 蓮弁を取り外した結果、当初はくぎ止めではなく、鉄の棒(挿し足)を蓮弁の中央に取り付けて台座に挿し込む方式だった。挿し込んだ跡があり、蓮弁は1段に8枚、12段にわたり、計96枚あったことが判明し、現状より24枚多かった。 挿し込みのため、当初は全体的に蓮弁が開いた状態で、おびただしいハスの花が開花した様子が現状以上に強く表現されていたとみられる。 また、蓮弁には金箔(きんぱく)の上に仏像が描かれていることが改めて確認された。残りが非常に悪く、はっきりしないが、釈迦如来坐像らしい。「盧舎那仏が座す千葉蓮華の一葉ごとに釈迦がいる」と説く「梵網経(ぼんもうきょう)」の経典に基づく世界観が表されているとみられる。 蓮弁の改造は江戸時代の修理時らしい。蓮弁が開いた状態は外側の重みが大きく、構造上の弱点になるため、今回も修理後は江戸時代と同様に蓮弁を左右2カ所でくぎ止めすることにしている。 盧舎那仏坐像と国宝・木心乾漆千手観音立像が解体修理されている同寺境内の仏像修理所は、31日から6月8日まで特別公開される。通常の拝観料(大人600円、中高校生400円、小学生200円)で入場できる。 2003年5月8日 -朝日新聞 奈良版より- |