お身ぬぐい腐食を防止 大仏のほこり調査、証明 西山奈良大教授 お盆の前に大仏さまをきれいにしようという、東大寺恒例の「お身ぬぐい」が、大気汚染による腐食を防止する上でも大きな効果を発揮していることが、奈良大の西山要一教授(保存科学)の調査で証明された。 同教授は「大気汚染の劇的な削減策がない現状では、大事にしたいという信仰心が一番の保存法」と話している。 同教授は、昨年8月7日のお身ぬぐいで集められた「ほこり」を分析。大量の窒素酸化物や硫黄酸化物を検出した。いずれも自動車などから排出される大気汚染物質で、金銅と化学反応してさびさせる。また頭の上のほこりからは、線香の成分のリンも検出された。 大仏を点検したところ、脇の下や首筋のひだなどはほこりを払いきれないため、肉眼でも分かるほどのさびが出ている一方、丁寧にぬぐわれる部分はきれいな状態で、お身ぬぐいの威力が歴然としていた。 同教授は「今後は、手の届きにくい所でも工夫してぬぐってもらいたい。でも、ほこりを減らすことが第一で、連子窓に和紙を張って外気を遮断する方法などを進言したい」と話している。 2003年6月2日 -奈良新聞 より- |