舗装路や築地塀遺構 江戸時代の絵図を裏付け 旧大乗院庭園、池周辺で確認

 国の名勝・旧大乗院庭園で、江戸時代の絵図に描かれた庭園施設の舗装路や築地塀の遺構などが見つかり、奈良文化財研究所が13日、発表した。池周辺の庭園施設の遺構が確認されるのは初めてで、絵図の庭園の様子を裏付ける資料という。
 大乗院は、11世紀半ばに創建された興福寺の子院。室町時代には、南都随一の名園といわれる庭園を名庭師の善阿弥が造営したと伝えられる。明治の廃仏棄釈で取り壊された。庭園の復元整備に向けて平成7年から継続的に発掘調査が進められ、池の護岸の様子などを確認してきた。
 今回は、東大池の西北隅約218平方メートルと西南隅約170平方メートルを調査。西北隅からは、大乗院四季真景図(興福寺所蔵)に描かれた東屋「閑眠亭(かんみんてい)」の近くに設けたとみられる瓦を敷き詰めた舗装路や、瓦を立てて区画した花壇のような遺構が見つかった。
 また大乗院殿境内図に描かれた築地塀の基底部と見られる石列を約3メートルにわたって検出。庭園と建物を区画したもので、瓦敷きの舗装路よりも新しいという。
 このほか、瓦敷きの舗装路よりも古い時期の掘っ立て柱建物跡やしっくいで固めた池なども見つかり、江戸時代以降に何度も庭園施設が造り替えられた様子がうかがえるという。
 現地説明会は15日午後1時30分から。

                    2003年11月14日 -奈良新聞 より-

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