平城京の大寺に匹敵か 三彩瓦出土の井手寺跡

 橘諸兄ゆかりの井手寺跡を調べていた京都府井手町教委は29日までに、同町井手の発掘現場で、全国でも珍しい3色の上薬で着色し、花の文様を刻んだ飾り瓦(三彩瓦)が出土したと発表した。礎石の土台とする据付(すえつけ)穴なども見つかり、町教委は「発見した瓦は権力者しか使えなかった。橘諸兄の権勢と井手寺の実在を確認できた」としている。平城京の大寺に匹敵するとする専門家もいる。
 飾り瓦は、回廊の軒に使われる部材●(たるき)を装飾する「●先(たるきさき)瓦」で、破片二つが出土した。このうち中心部の破片(縦4・7センチ、横3・3センチ、厚さ8ミリ)には花の文様が刻まれ、緑、白、褐色の上薬が付着していた。中心部などに釘穴があった。
 礎石据付穴は直径2メートルで、平らな石が敷き詰められていた。4カ所が見つかり、それぞれが3・6メートルの間隔四方に並ぶ。
 町教委によると、奈良県の大安寺や薬師寺、西大寺などでも同じく彩色が施された●先瓦が見つかっているが、文様を線で刻んだのは、全国的にも初めてだという。
 また、●先瓦の出土した地層などから、井手寺創建は740−50年ごろだった可能性が高いと推定している。礎石据付穴は、大きさや間隔の広さから金堂か講堂など大規模な建物だったとみられる。
 調査は、同寺の範囲と内容を明らかにする狙いで4年計画で実施。初年度は昨年11月から、同町井手東高月と同栢ノ木地区にかけての約330平方メートルで行った。

 現地説明会は2月1日午後1時から。問い合わせは町社会教育課Tel:0774(82)5700。

 ●は木へんに垂

                    2004年1月30日 -京都新聞 より-

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