東大寺に天部像の部材-平安時代後期の四天王像

 奈良市の東大寺で、収蔵庫から平安時代後期の四天王像の一体とみられる天部像が見つかっていたことが2日、分かった。十数個の部材に分解された形で見つかり、早稲田大学奈良美術研究所(大橋一章所長)がCTスキャンで各部材を解析。部材を組み合わせた姿を立体画像で復元した。

 四天王像は、一昨年に開かれた「東大寺のすべて」展の準備中、収蔵庫の唐櫃(からびつ)の中から見つかった。頭部と身体、足などに分解されているが、組み合わせると像高は約1.1メートル。左腕のひじから上部が失われているほか、頭部の鼻と口がノミのようなもので削り取られている。
 彩色が残っており、奈良国立博物館の岩田茂樹・企画調整室長は「武装した天部像で出来の良いもの。顔の表情や身体の抑揚感などから平安時代後期のものと思われる。もとは一体なのか、二体でセットなのかは分からない」と話している。
 由来を示すものはなく、なぜ収蔵庫にあったのかは不明で、東大寺の狹川普文教学執事は「明治の廃仏毀釈(きしゃく)の折に持ち込まれたものか、東大寺の塔頭(たっちゅう)にあったものではないか」と話している。

                    2004年3月3日 -奈良新聞 より-

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