創建当初の須弥壇か-唐招提寺の瓦敷き遺構

 奈良市の唐招提寺金堂(国宝)の瓦敷き遺構で見つかった瓦は、創建当初の8世紀後半(奈良時代)に作られたことが7日、奈良教育大の長友恒人教授(年代学)の年代測定で分かった。
 瓦敷き遺構は昨年、仏像を安置する須弥壇(しゅみだん)の石敷きの下で見つかった。瓦の年代が確定したことで、遺構が創建当初の須弥壇だった可能性が極めて高くなった。
 同教授は、熱ルミネッセンス年代測定法と呼ばれる分析法を用いて、瓦が吸収した自然放射線量を測定、年間線量などから瓦の年代を推定した。
 その結果、須弥壇南東部のレンガ状の瓦は創建当初のもので、中央部の南側と北側の瓦は、金堂大修理が行われた鎌倉時代(13世紀)のものと判明。大修理の際、これら瓦敷きの上に、現在の石敷きの須弥壇が造られたらしい。
 金堂は創建年代が未確定で現在、県文化財保存事務所などが発掘調査中。同事務所は「瓦の制作時期が判明したことは資料として重要」としている。
 長友教授は15日から立命館大(京都市)で開催される日本文化財科学会で発表する。


                    2004年5月9日 -奈良新聞 より-

index