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伎楽面の白はカキの貝殻胡粉-正倉院宝物 正倉院に伝わる奈良時代の伎楽(ぎがく)面に、カキの貝殻を原料とする炭酸カルシウムの白色顔料が使われていることが13日、わかった。日本画の画材でもある貝殻胡粉(ごふん)は、室町・桃山時代以降に絵画で使われているが、国内の使用例が奈良時代にまでさかのぼることが確認された。宮内庁正倉院事務所が正倉院紀要で明らかにした。 同事務所が宝物に用いられている無機顔料をエックス線分析装置などで調べた結果、南倉の迦楼羅(かるら)の伎楽面の白色顔料に炭酸カルシウムを用いていることが判明。さらに走査電子顕微鏡で詳しく観察したところ、板が重なったような構造から、カキの貝殻が原料と付き止めた。 これまで、正倉院宝物の炭酸カルシウム系の白色顔料は石灰岩か大理石などの岩石であると考えられていたが、現在も日本画などで用いられている貝殻の胡粉であることが分かり、同事務所の成瀬正和保存科学室長は「現在の日本画と同じ顔料と同じものが当時から使われていたのは驚きだ」と話している。 このほかにも二点の伎楽面で同様の顔料が用いられていることを確認しており、今後さらに詳しい分析を行うという。 2004年5月14日 -奈良新聞 より- |