藤原氏の別荘庭園か、11世紀の池跡発掘 宇治 平等院の前身解明へ手がかり

 京都府宇治市宇治妙楽の平等院近くで発掘調査を行っている宇治市教委は13日、「11世紀前半から中頃の池の跡が見つかった」と発表した。平等院創建(1052年)の母体となった藤原氏の別荘「宇治別業(べつごう)」庭園の可能性が高いと同市教委はみている。

 平等院鳳凰堂の西側230メートルの民間住宅建設用地50平方メートルを先月末から発掘調査している。南北約5・5メートルにわたって蛇行する池の岸辺跡や植栽を抜き取ったあとなどを検出した。11世紀前半とみられる固い粘土質の池の底面と同世紀中頃に埋め戻したと推定される土中から、それぞれ土師(はじ)器の皿などが出土した。

 宇治市教委によると、池は深さ30センチで、平均的な平安貴族庭園の池の深さと一致し、出土した皿は平等院の出土品と年代や形状、材質が酷似しているという。同市歴史資料館は「池が人為的に廃絶され、皿などの不要物が遺棄されたのではないか」と推定し、「池は宇治別業の庭園の一部の可能性が高い。平等院の前身にあたり、規模や構造などが不明の別業を解明する手がかりになる」と話している。
 京都大大学院文学研究科の上原真人教授は「調査地の北側は池殿町と呼ばれている伝承と符合する。宇治の市街地形成の端緒となる宇治別業の解明がさらに進むことを期待する」としている。


                    2004年7月13日 -京都新聞 より-

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