6〜10世紀の住居跡60棟発見 甲賀・下川原遺跡

 滋賀県甲賀市教委は6日、同市水口町泉の下川原遺跡で、6世紀中ごろ−10世紀(古墳時代後期−平安時代中期)の住居跡など約60棟の建物跡が見つかった、と発表した。甲賀地域では初めて、7世紀後半−8世紀前半の布目瓦2枚も見つかり、「白鳳期の寺院か、奈良期の役所が周辺にあった可能性がある」としている。

 ■村落、3期以上に重複

 大型ホームセンターの建設を前に、今年1月に実施した試掘調査で遺跡と確認され、5700平方メートルを発掘調査した。

 この結果、竪穴住居跡47棟と掘っ立て柱建物跡9棟、焼土跡2カ所が見つかった。竪穴住居跡の最大規模は縦6・1メートル、横5・8メートル、最小はその4分の1程度。掘っ立て柱建物跡のうち、4カ所は倉庫跡らしいが、他はほとんどが住居跡とみられる。遺構の重なり具合や出土した土器などから、十数棟の中規模程度の村落が、3時期以上にわたって存在した、とみている。

 同遺跡の南東約1・6キロには、5世紀中ごろ−7世紀前半の竪穴住居跡103棟と大型倉庫跡3棟が確認された「植遺跡」があり、今回の下川原遺跡は、植遺跡の集落の一部が移動してきた、と推測している。

 また、布目瓦2枚は、「桶(おけ)巻き作り」と呼ばれる飛鳥期−奈良期初頭の手法で作られた瓦で、甲賀地域では見つかっていない白鳳寺院や奈良期の役所が周辺にあったのではないかとみている。
 同市教委の鈴木良章埋蔵文化財係長は「古代の集落の変遷を知る手がかりになる」という。現地説明会は10日午後2時。


                    2005年12月7日 -京都新聞 より-

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