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創建当初 天平の扉絵-華やか空想の花文【唐招提寺】 奈良市五条町の唐招提寺金堂(国宝)で、扉の外側に描かれた創建当初(8世紀後半)の彩色文様が見つかり、県文化財保存事務所が24日、発表した。空想上の花文「宝相華(ほうそうげ)」とみられ、金具の下にあって退色をまぬがれた。天平文化の華やかさをしのばせる貴重な資料となる。 解体修理で外された扉を大山明彦・奈良教育大助教授(文化財造形学)が調査した。彩色文様は東端2枚と西端1枚の計3カ所で見つかり、最も残りのよい部分で縦約12センチ、横約20センチ。ひるがえる花びらが濃淡のある赤や青で描かれていた。 花びらをひるがえす宝相華は奈良時代に特有で、創建当初の彩色文様と判断した。栄山寺八角堂(五條市、八世紀中ごろ)の天井画などに同じような表現がある… 「堂外でこれだけ文様が残るのは奇跡に近い」―。1200年以上の彩色文様が姿を現した唐招提寺金堂。調査した大山明彦・奈良教育大助教授は驚きを隠さない。輪郭だけ確認された花文も併せ、謎に包まれていた扉絵の全容がほぼ明らかになった。平安時代の見聞記「七大寺巡礼私記」にも登場し、扉の外面を飾る花文は参拝者に強い印象を与えたらしい。 南都の寺々は度重なる戦火に見舞われ、良時代の金堂が残るのは唐招提寺だけだ。金堂の完成は鑑真和上が亡くなった天平宝字7(763)年以降と考えられている… 2006年8月25日 -奈良新聞 より- |