巨大本尊、そろり初外出  木津川市・蟹満寺 1300年経て調査へ

 京都府木津川市山城町の蟹満(かにまん)寺で31日、国宝・釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)の遷座が行われ、白鳳時代(7世紀後半)の創建から1300年以上を経て初めて、本尊が本堂の基壇から動かされた。高さ約2・4メートル、重さ推定約7トンの巨体が転(ころ)を使い、そろりと移動する姿を関係者らが息を詰めて見守った。
 遷座は、江戸時代に再建された本堂の建て替えに伴うもので、本堂近くに設けた修理所へ本尊を運び、修理や調査をする。同像は、国内に5例しかない奈良時代以前の大型金銅仏の一つで、京都府内では唯一。建立者など不明な点が多く、調査は、そうした点の解明面でも期待される。

 作業は同寺や文化財関係者など約40人が見守る中、午前9時からの遷座式に続いて行われた。
 傷をつけないよう、あらかじめ本尊を白い布で覆い、背中を下にして寝かせた台の下に、作業員らが直径約5センチ、長さ約2メートルの鉄パイプ約10本をころに敷いた。台に取り付けたワイヤをゆっくりと巻き取り、本堂から運び出した。中野泰孝住職は「本尊の由来を知る出発点」と話していた。

 今後、老朽化した本堂を解体、発掘調査を実施した後、新たな本堂を建設する。2010年春までに本尊を戻して開眼供養を営む予定。


                     2007年10月31日 -京都新聞 より-

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