こけらに夢や希望・・・ 那谷寺三重塔 32年ぶりふき替え

 修復が進められている那谷寺(小松市那谷町)の国指定重要文化財「三重塔」で、一九七五(昭和五十)年以来の檜皮(ひわだ)のふき替えが始まった。檜皮の下に敷く杉板の「こけら」に今回初めて、地元の子どもらが将来の夢などをメッセージとして書いた。三十年後の次回のふき替えの時、タイムカプセルのように公開される。 (増田育子)
児童らメッセージ30年後に公開
 こけらは長さ約二十四センチ、幅約十五センチ、厚さ約二・六ミリで、屋根を風雨から守るために敷き詰められる。メッセージ入りのこけらは塔の二層目、約三十平方メートルの部分に設置される。
 地域への関心を持ってもらおうと、市教育委員会が「三十年後のメッセージ事業」として実施した。地元の那谷小学校の児童七十人や、工事見学に訪れた小松工業高校建築科の生徒三十九人、地域の人たちなどが計三百枚に書いた。
 「仕事に家庭に、一生懸命でありますように」(二十六歳女性)、「サッカー選手になりたい」(八歳小学男児)、「最愛の妻と共に健康で仲良く」(五十一歳男性)など三十年後の未来を思い描いた言葉がずらりと並んでいる。
 岡山市から来ている檜皮職人の奥田正博さん(36)は「夢と希望が詰まっていて、本当に温かいものばかり」と笑みを浮かべる。
 職人四人が一枚一枚のこけらを丁寧に打ち込み、その上に長さ約六十センチに裂いた檜皮を重ねて張っている。ふき替えは十二月九日に完成予定で、修復された三重塔のお披露目は来年三月三十一日になる。


                     2007年11月15日 -中日新聞 より-

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