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「安積香山…」 万葉集の歌、墨書の木簡見つかる 滋賀 滋賀県甲賀市教委は22日、奈良時代に聖武天皇が造営した紫香楽宮(しがらきのみや)跡とされる同市信楽町の宮町遺跡(8世紀中ごろ)から、国内最古の歌集の万葉集の歌が墨書された木簡が見つかったと発表した。万葉集収録の歌が書かれた木簡が確認されたのは初めて。出土した他の木簡に記載された年号から、この歌が収められた万葉集16巻の成立(750年前後)より数年から十数年前に書かれたとみられる。 木簡は上下二つに分かれて出土し、上部は長さ7.9センチ、下部は14センチ、いずれも幅2.2センチ、厚さ1ミリ。上部の片側には漢字1字を1音で表記する万葉仮名で「阿佐可夜(あさかや)」、下部には「流夜真(るやま)」と書かれている。万葉集16巻には、陸奥国に派遣された葛城王をもてなした前(さき)の采女(うねめ)=元の女官=が、王の心を解きほぐすため宴席で詠んだ「安積香山(あさかやま)影さへ見ゆる山の井の浅き心を我が思はなくに」が収録されている。 別の片側にも「奈迩波ツ尓(なにはつに)」「夜己能波(やこのは)」「由己(ゆご)」とあり、10世紀初めの平安時代に編さんされた古今和歌集収録の「難波津(なにわづ)に咲くや木の花冬こもり今は春べと咲くや木の花」の一部とみられる。「難波津」の歌が書かれた木簡は大阪市中央区の難波宮跡などで見つかっている。 木簡の元の長さは文字の大きさから約60センチと推定。宮廷の儀式や歌会などで用いられた可能性が高いとみている。 市教委は25日午後1時から同市内の信楽中央公民館で報告会を開き、木簡を展示する。定員150人(先着順)。26〜30日にも同市内の宮町多目的集会施設で展示する。いずれも無料。 2008年5月22日 -朝日新聞 より- |