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聖武天皇の薬、中国モノ? 正倉院宝物はクルミ科の樹皮 聖武天皇の愛用の生薬は中国・揚子江以南から伝来か――。奈良・正倉院に8世紀から伝わる宝物で、これまで原料の植物がわかっていなかった生薬の一つが、中国・揚子江以南に分布するクルミ科植物の樹皮であることが28日、東京大の柴田承二名誉教授(薬学)らの研究で明らかになった。 宮内庁正倉院事務所が同日に発表した「正倉院紀要」第30号で報告した。 正倉院に2束(計1700グラム)が残っている「厚朴(こうぼく)」と呼ばれる生薬で、整腸やせき止め薬などに配合される。国内ではモクレン科のホオノキの樹皮が主に使われている。中国や日本各地から集めた植物を解剖し比較した結果、厚朴の組織構造が、揚子江以南で主に分布するクルミ科植物と同じであることが判明した。 正倉院に伝わる薬物は、聖武天皇が亡くなった756年に光明皇后によって東大寺に献納された天皇愛用の薬が中心。「種々薬帳(しゅじゅやくちょう)」という60種の献納目録(リスト)があり、厚朴もその一つとして記されている。 2008年6月6日 -朝日新聞 より- |