天台座主、初の高野山入り…空海・最澄の確執から1200年

 天台宗(総本山・比叡山延暦寺、大津市)の半田孝淳・天台座主が、6月15日に高野山真言宗総本山の金剛峯寺(和歌山県高野町、松長有慶座主)で営まれる「宗祖降誕会(ごうたんえ)」に参列する。

 天台座主が高野山へ赴いた公式記録はなく、平安時代の両宗開宗以来初めて。ともに「相互理解を深めるきっかけに」と期待している。

 半田、松長両座主はトップ就任後、法要などで同席する機会が増え、昨年夏頃から、「一度高野山へお参りしたい」「季節の良い頃にぜひ」などと話が進展した。高野山側が開祖・空海の誕生日を祝う年間最大の法要への参列を打診した。

 空海と、天台宗の開祖・最澄はともに唐で仏教を学んで親密に交流。最澄は空海から密教を学んだが、晩年は教えの違いや経典の貸し借りなどを巡って対立したとされる。

 2005年10月に天台開宗1200年の法要が延暦寺であった際、当時の資延敏雄・金剛峯寺座主が法要に参加したが、天台座主が高野山へ行くのは、比叡山の公式記録「天台座主記」などにも記述がないという。

 金剛峯寺によると、半田座主は宗祖降誕会の法要に参列後に空海の御廟を参拝し、松長座主と会談する。

 天台宗務庁は「世間で言われる確執は、現代はなく、交流を深める契機になれば」とし、高野山真言宗宗務所も「手を携えて、『救い』など共通の課題に取り組む礎に」と歓迎している。


                    2009年5月29日 -読売新聞 より-

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